研究紹介

【現在の研究テーマ】

「教員紹介のメッセージ」に記したコンセプトをもって、私たちの研究室では、以下の3つのテーマを主軸に研究を進めている。対象とする生物種は、ヒトを主とする哺乳類である。

  1. 機能未知DNA領域の、新規蛋白質コード性の検証
    「DNAがタンパク質遺伝子となる」ためのDNA配列や細胞環境の解明を進めている。この研究が「遺伝子とは?」という根源的な問いに対する何らかの新しい答えを生み出すことを期待している。また「遺伝子とは?」を見出すためには、ゲノムだけを見ていてはいけない。原子からマウス個体までを研究しなければならない。
  2. 新規蛋白質の機能性評価と疾患関連性
    1で対象としている新規蛋白質群はDNA配列解析上、ヒトゲノム内には約600万種類も存在している。これら蛋白質はほぼすべて新規であり、知財戦略上、有利で魅力的な研究対象である。そこで、1での新規蛋白質コード性の検証を進めながら、新しい創薬シーズ、新しい創薬ターゲット、新しい疾患マーカーといった創薬資源の探索も進めている。
    これは基礎研究者の挑戦である。「DNAが遺伝子となる原理」に向かった基礎研究を、人が天命を幸せに全うするための技術の開発や発明を目指す応用産業研究に転化させてみせる。
  3. レトロエレメント機能獲得の分子生理条件の解明
    遺伝学中心に進んできたこれまでのRE研究は主に生殖細胞(germline cell)という場でのレトロエレメントの役割に注目してきたが、それだけでは、私たちの身体の大部分を構成している体細胞(somatic cells)におけるレトロエレメントの意味を理解することはできない。私たちは、一生を通じて体細胞を供給しつづけている元の細胞である体性幹細胞(somatic stem cells)において、遺伝子ネットワークに組み込まれるレトロエレメントの同定と、その遺伝子システムへの影響に着目している。この研究の延長上には、Somatic Genomicsの確立と、老化や寿命に対するゲノム学からの概念の提唱を目指している。

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