開催報告 - バイオコン2008 & 教材で遊ぼう -
東工大バイオコンの成果報告を掲載しております。
≫最新の開催報告はこちらをご覧下さい。
※なお、優秀作品は
こちらにてご紹介しております。
バイオコン2008
1月19日(土)に、第3回バイオ教材開発コンテスト「東工大バイオコン2008」を、すずかけ台キャンパスのすずかけホールで開催しました。
今年度は155名の学生が20グループに分かれ、小中学生用教材・教具を半年間かけて開発しました。その成果を競うコンテストでは、各グループが15分の持ち時間を与えられて、開発した教材・教具を発表しました。どの作品も学生たちの熱い思いが伝わる発表内容で、観衆も飽きることなく発表に聴き入りました。また、審査員、先生方、参加者からの温かいコメントや励まし、時折の笑いもあって、会場は終始なごやかなムードに包まれていました。
今年度は会場前の廊下に陳列スペースを設け、実験やパソコン上のデモンストレーションなど、発表では披露しきれなかった内容を紹介できるようにしました。学生たちは、休憩時間を利用し、審査員や来賓の方々に熱心に作品の説明を行いました。また、事前に会場で、小冊子や加工した作品等を配る班も数多くありました。開発した教材のテーマは、歯や目・食品など身近な問題、人体、菌、免疫、環境など多岐にわたりました。
以下が20組の学生たちが取り組んだ教材の作品名です。
班 |
作品名 |
アドバイザー |
A |
プラスチックで分かる!生態系サイクル |
和地 正明 |
B |
枯らすぜ!もみじ |
猪飼 篤 |
C |
DAIZU |
関根 光雄 |
D |
免疫って何? |
藤平 正道 |
E |
トイレde座学 |
梶原 将 |
F |
俺brand時計 |
喜多村 直実 |
G |
並べていいとも!~カードで学ぶ発生学~ |
田中 幹子 |
H |
EYE昧?~目の不思議~ |
幸島 司郎 |
I |
虫歯を無視しない |
細谷 孝充 |
J |
菌とトゥギャザーしようぜ! |
岸本 健雄 |
K |
人体と宇宙 |
工藤 明 |
L |
消化と酵素について |
濡木 理 |
M |
感染 |
中村 聡 |
N |
死んだらどうなるか |
丹治 保典 |
O |
体内時計 |
福居 俊昭 |
P |
Back to the origin ~進化をたどる~ |
湯浅 英哉 |
Q |
粘菌問題 |
井上 義夫 |
R |
バイ菌じゃないよ。コウジ菌だよ |
櫻井 実 |
S |
Energy Burn ~エネルギーを消費せよ~ |
占部 弘和 |
T |
~think EARTH~バイオエタノールと地球環境 |
本川 達雄 |
第1回バイオコンテストの優勝作品がカードゲームであったことに刺激されて、第2回はゲーム形式の作品が多数見受けられましたが、今年度(第3回)は実験系主体にとの指導がなされていたことや、平成19年度からは「ものつくり教育研究支援センター すずかけ台分館」も設置されたこともあり、実験や模型製作なども多く見られました。
20組の発表が終わると審査が始まります。審査方法は昨年同様、審査員だけでなく参加者全員も加わるやり方で、学内・学外からお願いした9人の審査員にはそれぞれ10票、学生には各1票、それ以外の参加者には各2票の投票権が与えられました。壇上にA班からT班の枠が書かれたホワイトボードが置かれ、会場の全員が、それぞれが赤、青、黄色マグネットを、最も良かったと考えるグループの枠に投票していきます。
審査員は、長津田小学校の岩倉克典氏、株式会社内田洋行の大久保昇氏、コスモ・バイオ株式会社の桜井治久氏、日本科学未来館の島田卓也氏、大田区教育委員会の早川隆之氏、科学技術振興機構(JST)の前田義幸氏、株式会社島津理化の三島徳三氏、岩手大学客員教授・東京電機大学客員教授の渡邉政嘉氏、本学生命理工学研究科の関根光雄教授の9名で、関根先生が審査員長を務められました。
審査結果は以下の通りです。
1位: Q班「粘菌問題」
2位: T班「~think EARTH ~バイオエタノールと地球環境」
3位: I班「虫歯を無視しない」
J班「菌とトゥギャザーしようぜ!」
N班「死んだらどうなるか」
産学連携賞: H班「EYE昧?~目の不思議~」
審査員奨励賞: M班「感染」
また、1位には今年度から日本化学会から特別賞が贈呈されることになりました。
表彰式後にお願いした各審査員の方々からの講評では、「力作が多かった」、「この教材で授業してほしい」、「レベルが高くなった」など学生たちの創造性や努力を讃える評価や、「もう少し丁寧に加工してくれたら商品化できる」と彼らのこれからを期待する励ましの言葉をいただきました。 得票数は少なくても審査員の方の票が多かったと喜ぶ学生や、このまま実験を終了させたくないので、と独自に実験の継続を考える学生、他班の発表の良い所を素直に褒めあう学生など、一人ひとりの成長を実感できるコンテストになりました。
バイオコンテストもさらに進化・発展させていきたいと考えています。是非ご期待ください。
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