東京工業大学 大学院生命理工学研究科 生命理工学部

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生体システム専攻

細胞・発生生物学講座
発生生物学分野
田中研究室

STAFF

准教授 : 田中 幹子

研究員 : 1名

補佐員 : 1名

D3 : 1名、D2 : 1名、D1 : 1名

M2 : 1名

B4 : 2名

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田中幹子准教授

研究内容紹介

脊椎動物のボディープランの探究
研究内容図1

[図1]脊椎動物の四肢の進化のモデル
(Tanaka et al., 2002より改変)

脊椎動物は進化の過程でどのように新しい構造を獲得し、それらの構造をどのように体の特定の位置に形成するようになっていったのでしょうか?脊椎動物が 獲得した構造には様々なものがあげられますが、私は特に四肢・対鰭の形成に関 しての脊椎動物のボディープランを理解したいと考えています。

私たちは2対の手足を持っていますが、この手足は祖先型の脊椎動物の2対の鰭(胸鰭と腹鰭)から進化したもので、さらにこれらの2対の鰭もはじめは1対しか存在しなかったことがわかっています(図1;Tanaka et al., 2002)。このように脊椎動物のボディープランが変化していった背景にあるメカニズムを明らかにするために、発生生物学的アプローチを用いることは非常に有効です。例えば、ニワトリ胚やサメ胚を用いた実験で脊椎動物の体は四肢・対鰭を体の背腹境界面に位置づけられるようにプログラムしており、これは軟骨魚類から四肢動 物まで保存されていることが分かりました。さらにニワトリ胚では脇腹の他にも首や尾にも胚もしくは指が形成されうることが分かりました。これらの結果は脊椎動物の祖先の体が対鰭を形成する能力を首から尾にいたるまで連続して獲得した可能性を示しています。また、実際にこれらの過程にどのような遺伝子が関 しているのかを調べることも可能です。例えば、首に手が形成されないように働くと予想される遺伝子の候補を発現パターンから絞ったあとに、この遺伝子を強制的に過剰発現させることで首にも手の形成を誘導しうるか確認できます(図2 )。

問題へのアプローチとしては、脊椎動物の、ボディープランの変遷については 、下等脊椎動物と高等脊椎動物間で四肢の形成に重要な役割を担う遺伝子の発現パターンなどを比較することで検討していきます。また四肢の形成に重要であると思われる組織間の作用や遺伝子の機能については、ニワトリ胚もしくは硬骨類を用いた実験発生生物学的手法で調べていきます(図3)。このような研究が 、脊椎動物のボディープランを解明する糸口になることを期待しています。

研究内容図1

[図2]GFPで標識した遺伝子を胚芽に
導入されたニワトリ胚

研究内容図2

[図3]フグ胚の胸鰭原基における
Tbx5 遺伝子の発現パターン

最近の論文

  1. Onimaru, Shoguchi, Kuratani and Tanaka (2011). Development and evolution of the lateral plate mesoderm: Comparative analysis of amphioxus and lamprey with implications for the acquisition of paired fins. Dev. Biol. 359, 124-136.
  2. Murakami and Tanaka* (2011).Evolution of Motor innervation to fins and limbs. Dev. Biol. 355, 164-172.
  3. Murata, Tamura, Aita, Fujimura, Murakami, Okabe, Okada and Tanaka (2010). Allometric growth of the trunk leads to the rostral shift of the pelvic fin in teleost fishes. Dev. Biol. 347, 236-245. (contributed equally)

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